NFTを出品する際、だれもがぶち当たってしまう疑問があります。それは、「自分のNFT、何円(イーサ)で売れば良いのか」問題です。
高い値段だと売れにくい気がするし、なんだかおこがましい気もする。低い金額設定にすると、自分で自分の価値を下げているような気がする。。
今回の記事ではこの問いを解決すべく、適正な販売金額(出品金額)の決め方を紹介していきます!
基準は0.1 ETH
結論から先にお伝えすると、0.1 ETH(2022年2月現在レートで約40,000円)を基準の金額としましょう。
ただ何となく、という訳ではなくこれには明確な理由があります。
採算性のある金額設定
まず、0.1 ETHは、「採算性のある金額」としてのほぼ最低ラインだと考えられます。
NFTを出品するにあたり、ガス代が掛かりますよね。一つの作品を出品するために、およそ0.04~0.05 ETHほどのガス代を支払う必要がありますが、0.1 ETHで出品して作品が売れた場合、この経費を差し引いた残りが既に0.05 ETHとなります。
さらにここからマーケットプレイス側の手数料が(販売価格の2.5%~15%程度)が差し引かれると手元に残るのは0.04 ETHほどになります。大体2万円弱ほどの利益です。
それ以外にも目に見えない経費として、作品を作るためのパソコンやソフトにかけた金額、電気代、などが発生していることを考えていると、実質の利益はもっと低いことが伺えるはずです。
作品を制作するために、沢山の時間や情熱を捧げたられているだと思います。その分の対価として、この2万円弱という数字は少々低く見えてしまうかもしれませんね。
なので、0.1 ETH は「採算性のある金額」としてのほぼ最低ラインだと考えられるかと思います。
※出品に掛かる手数料については、過去の記事で詳しく解説しております。ご参考にしてください!
アナログ作品の価値に対応させる必要がある
採算性については、NFTに限らずアナログ世界で絵などの一点ものの作品を出品する場合にも考える必要があります。例えば、あなたが油絵アーティストだとして、手作業で描いた一点もの油絵を安値で売り飛ばしたくはないですよね。
NFTはデジタル世界の商品ということもあり、少し価値が希薄した印象を抱きがちですが、1点ものであるという性質上、本来はアナログ作品を同等レベルの価値を持つ必要があります(でなければ、そもそもNFTの意義が崩れてしまいます)。NFTは、決してあなたのアナログ作品の廉価版コピーではありません。
NFTの金額設定を不当に低くすることで、今後アナログ世界で実物作品を売る際に何らかの影響が出てしまう可能性があります。ちゃんと、納得できる金額をつけましょう。
0.1 ETH未満の出品に対応していないマーケットプレイスがある
基準を設けるにあたりもう一点知っておくべきこととしては、0.1 ETHの入札に対応していないマーケットプレイスがあるということです。
例えば、大人気Foundationは、オークション開始価格の設定を0.1 ETH以上として定めているため、Foundation上には0.1 ETH未満の金額のNFTは一つも存在しません。
このことから、マーケットプレイス側がマーケット全体の品質を保証するために設けた最低ラインが0.1 ETHだと読み取ることができますし、また別のマーケットプレイスを使用して販売する場合でも、セカンダリーセールス(二次販売)を視野に入れた場合やはり0.1 ETH以上の金額で出品しないと、後々不利になることが分かります。
0.1 ETHを基準に、目的に合わせて金額設定をする
とはいえ、全てのNFTをただちに0.1 ETHにしなさい!という訳ではもちろんございません。
クリエイティブ作品の販売実績があり、もっと高く価値を認めてもらいたい、というクリエイターは、自分自身が納得するまで金額を上げても良いですし、逆に販売実績が無いから最初は採算度外視で安く出品し、徐々に実績とブランド力を高めていきたい、というクリエイターは低めの金額設定でも問題ございません。
大事なのは「周りの作品が0.03 ETHだからなんとなく自分も0.03 ETHにする」等といった受動的な金額設定をせず、自分自身の目的と自分自身が納得できる作品価値をしっかり再確認した上で金額設定を行うことです。
それでもまだ自分の適正金額がわからない、という方はとりあえず0.1 ETHで出品しましょう!笑
Polygonや他通貨だと状況が変わってくる
ここまでのお話は、全てイーサリアムブロックチェーンで作品出品することを前提に考えてきました。PolygonやTezosなど、ガス代がほぼ掛からない仮想通貨/ブロックチェーンを使用して出品する場合は、経費となるガス代を大幅に抑えられるため、出品金額が低くなる傾向があります。
それでも、一つの作品を仕上げるのに要した情熱や時間は変わらないはずなので、「果たしてその出品金額で自分の努力に対する採算性が見込めるのか」を意識して、合理的な金額設定を行うようにしましょう。
いかがでしたでしょうか?
掛け足ながら、NFTを売るときの値段の決め方について、解説していきました!
もちろん、金額設定に唯一の答えはなく、今回お話した内容は全てあくまで一研究家による意見です。それでも、NFTの金額設定の仕方が全く分からず途方に暮れているという方々にとって、多少なりの手がかりとなることができたならば私としては大変嬉しく思っております。
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