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【NFTの著作権、正しく理解できていますか?】著作権や所有権って?販売したら著作権はどうなるの?【NFTの権利についてまとめ】

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最近、NFTの著作権や著作者、所有権などについて誤った認識でディスカッションがされている例をネット上でよく見かけます。また、残念なことに著作権について中途半端な知識を持ったクリエイターが誤った情報を流しているケースも目立ちます。

本記事では、著作権をはじめとしたNFTに関する様々な権利について整理し、アーティストの皆様が正しく安心してNFT販売を行えるよう、必要最低限理解しておくべき情報を発信いたします。

 

NFTを販売したら著作権はどうなるの?

NFTを販売したら著作権はどうなってしまうのか、まずはこの疑問をクリアにしましょう。

■ 「著作権(Copyright)」と「所有権(Ownership)」の違いについて

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NFTにまつわる権利について正しく理解するために、まず著作権(Copyright)」「所有権(Ownership)」の違いを正しく理解することから始めましょう。

著作権とは、アートや音楽などの知的財産の著作者が保持する権利で、その著作物を自由に改変したり、複製したり、それらを販売することができる権利です。英語ではCopyright(コピーライト)と呼ばれ、その名の通り作品を自由に「コピーすることができる権利」としてざっくり捉えましょう。

対して、所有権とは、アートや音楽などの「作品」そのものの所有権です。例えば草間彌生氏の絵葉書を買った場合、その絵葉書の所有権を購入したことになりますし、坂本龍一氏のCDを買った場合、そのCDの所有権を購入したことになります。英語ではOwnership(オーナーシップ)と呼ばれ、作品そのもの(あるいは土地や金融資産など)を所有している状態を表します。

■ 著作者と販売者、購入者は必ずしも同じではありません

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そのため、著作権と所有権は意味合いが大きく異なります。前述の絵葉書の例をとると、絵葉書を購入した場合、その絵葉書の所有権を手にすることができても、著作権を得ることはできません

購入した一枚の絵葉書については、友達にあげたり、自分で文字を書き込んだり、自由に利用することができますが、その絵葉書を電子スキャンして内容を改変したものを頒布したり、複製して頒布したりすることは著作権違反」に当りますよね。CDの場合も同様ですね。

■ NFTを販売しても著作権を販売したことにはならない

これはなぜかというと、作品の購入はあくまで作品の所有権を購入することであり、著作権を購入したことにはならないからです。

NFTについても同様で、出品した作品が売れたとしても、著作権を売ったことにはなりません。購入者は作品を私的利用の範囲で自由に楽しむことができますが、それをコピーしたり、改変して頒布したりすると、前述の例と同様に著作権違反」に当ります。

■ 迷ったらアナログ作品に置き換えて考えよう

既にお気づきかと思いますが、NFTに関する著作権のルールは、アナログ作品の場合と全く同じことが当てはまります。アナログ世界で禁止されていることは、デジタル、NFTの世界でも禁止されます。

NFTを販売するにあたり、権利関連で不明なことや迷うことがあった場合、先ほどの絵葉書やCDの例に当てはめて考えることで、簡単に理解ができることになるでしょう。

NFTとアナログ作品の同時販売って可能?

次によく見受けられる疑問が、NFTとアナログ作品を同時販売することができるのか?という内容です。既にアナログ作品として売り出している作品を、NFTとして販売することは権利上問題ないのか?というお話をよく見かけます。

■ NFTとアナログ作品の並行販売は原則可能だが...

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結論から述べると、NFTとアナログ作品を並行して販売することは可能です。なぜなら、前述の通りNFTかアナログ作品のいずれかを先に販売したとしても著作権を売却したことにはならないため、著作者が自由に複製・再販する権利を保持し続けるからです。

理解を容易にするためCDを例にとると、例えば坂本龍一氏の「戦場のメリークリスマス」という楽曲は、CDでも販売されていますし、アナログレコードでも販売されていますよね。これはCDやレコードを販売したとしても、著作権(この場合は厳密には原盤権)を販売したことにはならないからです。

とはいえ、NFTとアナログ作品を並行して販売したい場合、権利問題とは別のところで注意すべき問題があります。

■ 作品の価値の希薄化

まず、NFTとアナログ作品を並行して販売することにより、それぞれの作品の価値が希薄化してしまう可能性があるということです。これはアナログ世界だけの例でも同様ですが、例えば「10000枚刷られた絵葉書」より、「世界にたった一つしかない絵葉書」の方が、何となく価値があるように感じますよね。

NFTアートの醍醐味として、ブロックチェーン上で、購入者がその作品の唯一の所有者であることが証明されている」点が挙げられますが、もし同一の作品について複数の版を販売した場合、その価値が薄れてしまうのは明らかです。

とはいえ中にはNFTとして同一の作品を複数版作成して販売しているアーティストも多くいますし、結局は売上戦略によりけりとなります。

逆転の発想で、NFTを安く販売して作品の知名度を高め、ファンを増やしてからアナログ作品を高値で売る、という手法ももちろん考えられますね。

■ 自由に並行販売できないケース

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また、場合によってはアナログ作品とNFTを自由に並行販売できないケースもあります。それは、アーティストが所属事務所との契約などにより、著作権譲渡を行ってしまっているケースです。

特に音楽などでよくあるケースですが、事務所がアーティストから著作権を購入するか譲渡を受ける形で法律上の著作権を有してしまっている場合は、アーティストはその著作者(事務所)の許可なく作品を再販することができなくなってしまいます。

こちらに該当する可能性がある場合は、今一度、事務所との契約内容を見返してみて、法律上の著作権が誰に帰属するのか、クリアにする必要がありますね。

また、コラボレーション作品等により著作者が複数人いて、著作権も複数人にまたがって保有されている場合も、再販に当り著作者全員の同意が必要になります。

セカンダリーセールス(二次流通)と使用許諾

また、NFTとして販売した作品の二次流通と、著作権使用許諾とを混同されているケースもよく見かけます。

NFTとして販売した作品がマーケットプレイス上でセカンダリーセールスとして転売された場合、販売者から著作権使用料を徴収できるのではないか、という話です。

残念ながら、こちらはノーです。そして、二次流通におけるロイヤリティと、著作権使用料とは全く別物として考える必要があります。

 

マーケットプレイスが設けているセカンダリーセールス時のロイヤリティは、あくまでマーケットプレイス規約上におけるサービスのようなものであり、2021年現在時点で成文法で普遍的に保護されている権利ではありません。

マーケットプレイスを超えて取引がされた場合、ロイヤリティが付与されない場合もあります。これらは全て各マーケットプレイス利用規約に則って判断されています。

著作権使用料は、作品の著作権を有さない第三者に対して、作品の改変や複製、販売を許可する場合にその権利の使用料として徴収できる対価であり、同一の作品を転売するケースであるNFTの二次流通には当てはまりません。

著作権を侵害された場合、どこに問い合わせるべき?

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ところで、まれに他のアーティストの作品を勝手に複製して、自分のNFTとして販売している悪質なNFTクリエイターや、他の作品を勝手にグッズかして販売している業者などがいますが、これらは明確に著作権侵害にあたります。

このような被害にあった場合は、違反複製物がNFTだった場合はNFTマーケットプレイスへ侵害報告と削除依頼を、そしてグッズなどのアナログ商品だった場合はまずはお近くの法律相談所へ問い合わせを行うことをお勧めします。

いかがでしたでしょうか?

本記事では、NFTの著作権に関する疑問や誤解を解決すべく、必要最低限の情報を漏れなく記載させていただきました。もしこちらの内容だけでは解決できない、より複雑な権利問題や疑問をお持ちの場合は、ぜひコメントでシェアいただければ幸いです!

 

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