NFTについての情報収集をしたことがある方々なら、一度は聞いたことがあるであろう言葉、「独自コントラクト」と「共有コントラクト」。これまで、この2つのコントラクト方式を巡ってツイッター上で多々議論が交わされてきました。
本記事では、独自コントラクトと共有コントラクトについてなるべく初心者向けに解説し、またそれぞれ異なるコントラクトのメリット、デメリット紹介いたします。
「独自コントラクト」とは
NFTの魅力と言えば、ブロックチェーン上に取引履歴が刻印されることで、NFTの所有者や作成者が記録・保証される、という性質が真っ先に思い浮かびますよね。これは、各NFTがそれぞれ特有のコントラクトアドレスを持ち、そのアドレスに紐づいた取引を後から遡って参照することができるからこそ成り立ちます。この主にERC-721規格に則り、各NFT特有のアドレスを生成する方式を「独自コントラクト」と呼びます。
どうやってNFTの現在の所有者や作成者を確認するの?
例えばFoundation等で何かひとつNFT作品を開いて、Etherscanでコントラクトアドレスを確認してみましょう。取引を遡って見ることで、最初の作成者のアカウントに行き着くはずです。
「共有コントラクト」とは
各NFTが固有のアドレスを持っている独自コントラクトに対し、一つのコントラクトアドレスに複数のNFTが結びついている状態があります。このようにして一つのアドレスでたくさんのNFTをまとめてブロックチェーンに紐づける方式を「共有コントラクト」と呼びます。特に一般的に、OpenseaのLazy-minting形式(ERC-1155規格を用いた同一コントラクトでの複数トークン紐づけ形式)をことを指します。
どうやって共有コントラクト形式かどうか確認するの?
具体的には、作品のコントラクトアドレスを参照することで、Etherscan上での表示のされ方の違いを確認できます。共有コントラクトで出品されたNFTは、Opensea Shared Storefront(0x495f947276749ce646f68ac8c248420045cb7b5e)等の共有アドレスを有します。言い換えると、共有コントラクトによってミントされた作品は、Etherscan上で辿っても現在の所有者や作成者を確認することができません。
一般的には、独自コントラクトの方が良いと言われているが…
これらのことから既に何となくイメージが沸いたかもしれませんが、基本的には独自コントラクトでNFTをミントした方が、将来的に、制作者であることや唯一無二のトークンであることの証明ができて良いとされています。また購入者にとっても、自分がそのNFTの所有者であることを、Etherscanによって客観的に証明することができるので、より本来のNFTらしい価値を見出すことができる、と言うことができます。
とはいえ、だからと言って共有コントラクトを否定するのは、まだ早いかもしれません(後編に続く・・・)
いかがでしたでしょうか?
本記事では、独自コントラクトと共有コントラクトの違いを簡単に見ていきました。後編では、各方式のメリット、デメリットをより深く突っ込んでみていきたいと思います。少々発展的な記事になりますが、興味がありましたらぜひお読みください!
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