「NFTを出品するにあたり、どの仮想通貨取引サービスを使用するのが一番お得なのか?」という質問を最近よく受け付けるようになりました。現状ネット上で、仮想通貨取引サービスおすすめランキングなどたくさん見かけますが、NFTアーティスト向けの具体的な比較検証はほとんど見ないように思います。
また、これまで目にするランキング記事うちの多くは、アフィリエイト目的の不確かな内容で、結局NFTを出品するにあたり、サービスの違いによってどれだけの手数料差が生まれるのか不明瞭なものものばかりでした。
(特にいくつかのアフィリエイト記事では、とある仮想通貨交換業者の販売所取引サービスについてスプレッドについては全く触れないまま「取引手数料無料」とだけ記載して、あたかも日本円→イーサリアムへの交換が他のサービスよりお得に行えるかのような、ミスリーディングな解説がされておりました!)
そこで、本記事ではNFTアーティストにとって本当に有用でお得な仮想通貨取引サービスを、可能な限り公平な目線でランキング形式でまとめました!またシミュレーションとして、NFT作成のためのガス代準備金として0.1ETH程度のイーサをMetaMaskウォレットへ送金する場合を想定して、実際にかかる手数料のケーススタディーも紹介したいと思います!
※サービスの比較記事という性質上、一部ネガティブな批評もさせていただいております。ただ、サービス全体についてのネガティブキャンペーンを行う意図ではなく、あくまでNFTアーティスト目線で(特にイーサリアム取引・送付に特化して)お勧めのサービスの紹介を目的とした上での批評としております。各サービスとも、NFT目的以外での利用上の長所も様々ございますので、あくまで本記事は一つの参考としてとらえていただけますと幸いです。
- 様々な手数料
- NFTアーティストにおすすめな仮想通貨取引サービスランキング
- 1位 GMOコイン・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「-8円」
- 2位 Bitpoint Pro・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「0円」
- 3位 SBI VCトレード(旧TAOTAO)・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「145円」
- 4位 DMMビットコイン・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「600円」
- 5位 Bitflyer・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「2448円」
- 6位 bitbank・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「2754円」
- 7位 Coinbase Pro・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「3122円」
- 8位 Huobi・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「3210円」
- 9位 ディーカレット・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「3270円」
- 10位 MetaMask直接購入(Transak)・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「3440円」
- 11位 Liquid by Quoine・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「4780円」
- 12位 Binance・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「5440円」
- 13位 Coincheck・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「6007円」
- 14位 LINE BITMAX・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「6910円」
- 15位 Rakuten Wallet・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「7200円」
- 16位 CoinTrade・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「8150円」
- まとめ
様々な手数料
まず、各種手数料を正しく理解するために、仮想通貨取引でどのような手数料が発生するのか、種類別に詳しく見ていきましょう。お急ぎの方は、飛ばしていただいて構いません!
日本円入出金手数料
仮想通貨売買をするために、最初にご自身の銀行口座やカードから、仮想通貨取引サービス口座内に日本円を振り込む必要があり、またNFTの売上が入った際は逆に仮想通貨取引サービス口座から、ご自身の銀行口座へ日本円を振り込む必要があります。
その際、サービス毎に入出金それぞれのタイミングで振込手数料が発生することとなりますので、その金額をしっかり把握しておくようにしましょう。
取引手数料
まず、日本円からイーサリアムへ交換したり、イーサリアムから日本円へ交換したりするときに発生する「取引手数料」について詳しく考えましょう。「取引所取引(板取引)」に対応している仮想通貨取引サービスでは、仮想通貨の売却・購入を行うときに少額の手数料が発生します。
「Maker」と「Taker」
取引所(現物)の板に出ている指値注文について売買が成立した際に、その指値注文を出していた取引参加者を「Maker」と呼び、その相手方となる注文を発注した側を「Taker」と呼びますが、多くの場合はそれぞれの場合で手数料が異なり、「Maker」と比べて「Taker」の方が支払う手数料が多くなるケースがほとんどです。
また、「Maker」に課せられる手数料は、サービスによってはマイナスとなり、要するに手数料を支払うのではなく、むしろキャッシュバックを受けることができる、ということになります。
ちなみに一般的にTaker、Makerとも、手数料は大体-0.03%~0.1%程度の少額になります。
スプレッド
最近CMなどで「取引手数料無料!」と謳っているサービスが増えております。一件お得のように感じますが、実際は「スプレッド」という隠れた(しかも非常に大きな)手数料があるのでご注意ください。
例えば、コインチェックの場合を考えると、確かにイーサリアム売買において、上記で説明したような「取引手数料」は発生しないとされています。ですが、実はコインチェック販売所ではイーサリアムの売価と買価の間が大きく開いており、この売買価格の差分、販売手数料が生じる形となります。
※ちなみに、他の情報サイトで「コインチェックでは手数料無料でイーサリアムの取引所取引が行えます」という根も葉もない情報が発信されているのを見かけましたが、こちらは全くのミスリーディングなので、ご注意ください。コインチェックでは、イーサリアムの取引所取引は行えません(イーサリアムクラシックの取引所取引は対応しております)。
暗号通貨送付(出金)手数料
日本円で購入したイーサをNFT出品用のMetaMaskに送付する際、「暗号通貨送付手数料」が発生する場合があります。
イーサリアムを他のウォレットに送付する場合、ブロックチェーンの性質上「ガス代」が必ず発生する仕様となっているため、国内外多くの仮想通貨サービスがこの送付手数料を課しております。そんな中、実は国内には、ユーザーの代わりにこのガス代を丸々負担してくれるサービスがいくつかあります。
NFTアーティストにおすすめな仮想通貨取引サービスランキング
それではこれらを踏まえて、手数料ベースで最もお勧めな仮想通貨取引サービスを16社ランキング順で紹介していきます!
また、実際の利用シチュエーションでの全体の手数料の計算の目安として、「40,000円で0.1ETH*1を購入してMetaMaskへ送付し、再度MetaMaskから0.1ETHを返送して日本円で銀行口座*2へ振り込む」場合に全体で掛かる手数料の合計目安*3についても併せて記載しているので、ご参考にしてください*4!
※繰り返しとなりますが、あくまでNFTアーティスト目線で(特にイーサリアム取引・送付に特化して)の順位となります。取引規模や目的、使い勝手の好みなどにより、最適なサービスは異なると思いますので、あくまで一つの参考としてご覧ください。
1位 GMOコイン・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「-8円」
GMOコイン | |
ETH取引所取引対応 | ○ |
取引手数料 | Maker -0.01%、Taker 0.05% |
ETH(ERC20)送付手数料 | 0 ETH |
送付数量最小制限 | 0.1 ETH*5 |
日本円入金手数料 | 0 円 |
日本円出金手数料 | 0 円 |
第一位は、GMOコインです!イーサリアムの板取引にももちろん対応しており、なんとMaker手数料はマイナス0.01%!そのため0.1ETH購入往復送付シミュレーションで発生する手数料は-8円、要するに8円のキャッシュバックとなります!
GMOコインの勝因は格安な取引手数料のみならず、国内でも数少ない「暗号通貨送付手数料が掛からないサービス」であるというとことが大きいです。
また、GMOコインは取引履歴をCSV形式で出力することができるため、確定申告用のデータも簡単に発行・整理することができます。このあたりの総合力も評価すべきポイントですね。
※なお、Takerとして取引を行う場合は逆に数円の手数料が発生します。
2位 Bitpoint Pro・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「0円」
Bitpoint Pro | |
ETH取引所取引対応 | ○ |
取引手数料 | 0% |
ETH(ERC20)送付手数料 | 0 ETH |
送付数量最小制限 | 0.1 ETH*6 |
日本円入金手数料 | 0円 |
日本円出金手数料 | 0円 |
2位に選出されたのは、Bitpoint Proです!広告などへの露出があまりなく、あまり聞き馴染みがないサービスかもしれませんが、実は隠れ有料サービスです。イーサリアムの板取引にもちろん対応しており、取引手数料はなんと一律0円。そしてイーサリアム送付手数料もかからない非常に珍しいサービスです!
これらにより、0.1ETH購入往復送付シミュレーションで発生する手数料は0円となります!
なお板取引が可能なのは、Bitpoint(無印)ではなく「Bitpoint Pro」となりますので、お間違えの無いようにご注意ください。
3位 SBI VCトレード(旧TAOTAO)・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「145円」
SBC VC Trade(旧TAOTAO) | |
ETH取引所取引対応 | ○ |
取引手数料 | 0% |
ETH(ERC20)送付手数料 | 0 ETH |
送付数量最小制限 | 0.0000001 ETH |
日本円入金手数料 | 0 円 |
日本円出金手数料 | 145円 *7 |
3位は、SBI VCトレードとなりました。こちらも知名度はあまり高くないかもしれませんが、イーサリアムの板取引を取引手数料0円で行うことができ、またイーサリアム送付手数料もかからないサービスです。これらにより、0.1ETH購入往復送付シミュレーションで発生する手数料は145円のみなります!
公平な「条件なし」ランキングではBitpoint Pro に僅差で負けてしまいますが、住信SBIネット銀行への入金の場合は日本円出金手数料が0円となりますので、既に住信SBIネット銀行を利用している方であれば、手数料は0円となりますね!
また、SBI VCトレードはなんと最小数量「0.0000001 ETH」から暗号資産送付が行えるサービスとなっております。この点をうまく活用すれば、より効果的に節約ができるかもしれませんね。
4位 DMMビットコイン・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「600円」
DMM Bitcoin | |
ETH取引所取引対応 | ○ |
取引手数料 | 約1.5% *8 |
ETH(ERC20)送付手数料 | 0 ETH |
送付数量最小制限 | 0.1 ETH *9 |
日本円入金手数料 | 0 円 |
日本円出金手数料 | 0 円 |
ローラ氏の広告でお馴染みのDMMビットコインが4位となりました。こちらも2~3位同様、イーサリアムの板取引に対応しており、イーサリアム送付手数料もかからないサービスです。
ただこれまでのサービスと異なり、少額の取引手数料が発生するため、0.1ETH購入往復送付シミュレーションで発生する手数料は600円となりました。
新興企業が多く参入している仮想通貨マーケットにおいて、大手サービスによる運営でサポートが手厚い、という点も非常に良いポイントですね!
5位 Bitflyer・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「2448円」
Bitflyer | |
ETH取引所取引対応 | ○ |
取引手数料 | 0.01~0.15% |
ETH(ERC20)送付手数料 | 0.005 ETH |
送付数量最小制限 | なし |
日本円入金手数料 | 330円 *10 |
日本円出金手数料 | 220~770円 *11 |
5位は、Bitflyerです。4位と比較して手数料が大きく増え、シミュレーションの結果は2448円となりました。
4位以上と大きく差が開いてしまった原因ですが、こちらはイーサ送付手数料が掛かるサービスとなっており、それだけで2,000円もかかってしまうことになる、という点が非常に大きいです。
逆に、そのような大きな手数料を無料にしてくれている4位以上のサービスは非常に寛大だ、と言い換えることもできるでしょう。
ちなみに、上記シミュレーションの結果は「住信SBIネット銀行から入金」・「三井住友銀行へ出金」の場合として計算しております。それ以外のサービスを使用している場合は最大で660円の手数料アップとなってしまう可能性がありますので、ご注意ください。
6位 bitbank・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「2754円」
bitbank | |
ETH取引所取引対応 | ○ |
取引手数料 | Maker -0.02、Taker 0.12% |
ETH(ERC20)送付手数料 | 0.005 ETH |
送付数量最小制限 | 0.001 ETH |
日本円入金手数料 | 0 円 |
日本円出金手数料 | 770円 *12 |
6位は、bitbankがランクイン。シミュレーションの結果、手数料は2754円、となりました。
こちらのサービスも、Makerでの取引手数料がマイナスなのは非常にうれしいですが、やはりイーサリアム送付手数料が0.005 ETHかかってしまう、というのが手数料を押し上げる要因となってしまいました。
ちなみにこちら、運営会社の「モッピー」の企画により、今なら口座開設だけで2000円分のポイントがもらえるキャンペーンも行われております。是非チェックをしてみてください。
7位 Coinbase Pro・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「3122円」
Coinbase Pro | |
ETH取引所取引対応 | ○ |
取引手数料 | 1.99% |
ETH(ERC20)送付手数料 | 約0.002~0.003 ETH *13 |
送付数量最小制限 | なし |
日本円入金手数料 | 0 円 |
日本円出金手数料 | 330円 *14 |
7位は合衆国系の有名サービス、「Coinbase Pro」で、シミュレーションの結果手数料は3122円となりました。なお、イーサリアム送付手数料はガス代の実費となりますので、ネットワーク状況に応じてさらに安くなったり、もしくはさらに高くなったりする可能性もあります。
ちなみに、銀行振込対応な日本銀行は、三菱UFJ銀行のみとなっているため、活用できるユーザーはあまり多くはないかもしれませんね。
8位 Huobi・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「3210円」
Huobi | |
ETH取引所取引対応 | ○ |
取引手数料 | Maker 0.012%、Taker 0.15% |
ETH(ERC20)送付手数料 | 0.007ETH |
送付数量最小制限 | なし |
日本円入金手数料 | 0 円 |
日本円出金手数料 | 330円 |
続いて8位は、中国資本のサービス、「Huobi」がランクイン。シミュレーションの結果手数料は3210円となりました。全体的に優良サービスではありますが、イーサリアム送付手数料が0.007ETH、と高額なのが要因となり8位にとどまる結果となりました。
9位 ディーカレット・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「3270円」
De-Curret | |
ETH取引所取引対応 | ○ |
取引手数料 | Maker -0.03%、Taker 0.23% |
ETH(ERC20)送付手数料 | 0.0063 ETH *15 |
送付数量最小制限 | なし |
日本円入金手数料 | 0 円 |
日本円出金手数料 | 770円 *16 |
9位は2020年にスタートアップした新しいサービス、「ディーカレット」がランクイン。Huobiに僅差で敗れ、シミュレーションの結果手数料は3270円となりました。
ランキング上は今一つの結果となりましたが、実はHuobiは業界最安レベルのMaker取引手数料「-0.03%」を実現しており、うまく活用することで全体の手数料を最小化できる可能性も秘めております!
なお、新サービスということもあり現状機能性はまだまだ発展途上な模様。利用者の確定申告のためにも、CSV機能は早めに拡充いただきたいところです。
10位 MetaMask直接購入(Transak)・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「3440円」
MetaMask直接購入(Transak) | |
ETH取引所取引対応 | × |
取引手数料 | 約6.6% *17 |
ETH(ERC20)送付手数料 | 約0.002~0.003 ETH *18 |
送付数量最小制限 | 30米ドル相当 |
日本円入金手数料 | - |
日本円出金手数料 | - |
変則的ですが、10位はMetaMaskで直接イーサリアムを購入(カード決済)するパターン、となりました。
度々、わざわざ国内仮想通貨取引サービスを通してイーサリアムを用意するより、MetaMask上で購入してしまった方が安いのではないか、という質問を見かけますが、実は多くの国内サービスを利用する場合よりも手数料が高くなります。
また、MetaMask上で直接イーサリアムを日本円にすることができないので、公平な条件でのシミュレーションを行うことができませんが、仮にイーサリアム⇒日本円への交換・振込に掛かる手数料を0円としても、少なくとも3440円もの手数料が発生することとなります。
基本的に得策ではないので、MetaMask上でのイーサリアム直接購入は避けましょう。
11位 Liquid by Quoine・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「4780円」
Liquid by Quoine | |
ETH取引所取引対応 | ○ |
取引手数料 | 0.10% |
ETH(ERC20)送付手数料 | 0.01 ETH |
送付数量最小制限 | なし |
日本円入金手数料 | 0 円 |
日本円出金手数料 | 700円 |
この辺りから手数料がさらにガクッと上がります。11位は本人確認認証サービスの提供事業者としても有名なLiquid by Quoineの仮想通貨取引サービス。イーサリアムの取引所取引が行える点は優良ではあるものの、イーサリアムの送付手数料が「0.01 ETH」とかなり高額なため、シミュレーションの結果手数料は4780円となりました。
12位 Binance・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「5440円」
Binance | |
ETH取引所取引対応 | ○ |
取引手数料 | 0.10% |
ETH(ERC20)送付手数料 | 0.005 ETH |
送付数量最小制限 | なし |
日本円入金手数料 | 3.5% *19 |
日本円出金手数料 | - |
12位は、世界的に最も有名なサービスと言っても過言ではないでしょう、Binanceがランクイン。手数料はさらに増え、シミュレーションの結果手数料は5440円となりました(バイナンス上でイーサリアムから日本円へ交換して銀行振り込みを行うことはできないため、イーサリアム建てで他のサービスへ暗号資産送付して日本円へ交換・引き出しをする想定での計算結果です)。
Binanceは取引所取引が行える銘柄が多く、多くの点で優良なサービスではありますが、イーサリアムの送付手数料が高いため、正直なところNFT出品のためのサービスとしてはあまりお勧めではありません。
ちなみに、Binance上でイーサリアムを購入するのではなく、別のサービスで用意したUSDT等の暗号資産をBinance宛に送付し、Binance上でイーサリアムへ交換する、というルートをとることで3.5%のカード決済手数料を抑えることができますが、それでも依然として手数料は他サービスと比較して割高なので、基本的にお勧めしません。
なお、今回はあくまでイーサリアムに注目してランキングを作成していますが、Objekt.comで活躍するテゾスなど、NFTを出品するにあたり必要になる他の仮想通貨を扱う上では、非常に万能なサービスです。イーサリアム関連は他のサービスを利用し、その他の通貨に関してはBinanceを利用する、という二刀流での使用により最大限の効果を発揮することでしょう。
13位 Coincheck・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「6007円」
Coincheck | |
ETH取引所取引対応 | × |
取引手数料 | 約4% *20 |
ETH(ERC20)送付手数料 | 0.005~0.16 ETH *21 |
送付数量最小制限 | 0.01 ETH |
日本円入金手数料 | 0 円 |
日本円出金手数料 | 407円 |
13位は国内でも最も有名なサービスの一つであるコインチェックがランクイン。ですが有名度とは裏腹に、手数料は非常に高く、シミュレーションの結果6007円という結果に。この記事を読んでいるあなたは、しっかり手数料を比較したりせずに、ただ知名度だけでサービスを選んでいませんでしたか?
コインチェックの手数料がこのように高額になってしまった要因は、「スプレッド」の存在です。前段でも説明した通り、コインチェックではイーサリアムの板取引には対応しておらず、独自の売買レートを使用した「販売所取引」を通じてイーサリアムを購入する必要があります(要するに、マーケット金額より高い金額でイーサリアムを購入し、安い金額で売却する形となってしまいます)。
また、イーサリアム送付手数料は基本的には0.005ETHだとの認知が広がっていますが、実はガス代の変動に応じて段階的にガス代が高くなる仕組みとなっており、最大ではなんと0.16ETHにまで高騰する可能性があります。今回のシミュレーションでは公平に0.005ETHとして計算をしておりますが、過去実際に私が使用をしたタイミングでは0.01ETHものガス代が掛かりました。
NFTアーティストの間でコインチェックが人気を博しているカラクリについては、こちらの記事でも詳しく解説をしております。ご興味がありましたら、ぜひご一読ください。
14位 LINE BITMAX・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「6910円」
LINE BITMAX | |
ETH取引所取引対応 | × |
取引手数料 | 約6% *22 |
ETH(ERC20)送付手数料 | 0.005 ETH |
送付数量最小制限 | 0.001 ETH |
日本円入金手数料 | 0 円 |
日本円出金手数料 | 400円 *23 |
14位はLINEが運営するBIT MAXで、シミュレーションの結果6910円という結果に。薄々お気づきかもしれませんが、仮想通貨取引サービス界では、有名企業によるサービスだからサービス料が安い、という法則は成り立ちません。
LINEの手数料が膨れ上がってしまった原因は、イーサリアムの取引所取引が行えないこと、また約6%の高額なスプレッドが主となります。
ちなみに、上記シミュレーションは「Line Payへ日本円出金をした場合」を想定して計算しております。その他の銀行など宛に出金をした場合は+290円となり、7000円オーバーとなってしまいますので、ご注意ください。
15位 Rakuten Wallet・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「7200円」
Rakuten | |
ETH取引所取引対応 | × |
取引手数料 | 約4% *24 |
ETH(ERC20)送付手数料 | 0.01 ETH |
送付数量最小制限 | 0.00001 ETH |
日本円入金手数料 | 0 円 |
日本円出金手数料 | 300円 *25 |
15位は楽天ウォレットで、シミュレーションの結果7200円という結果に。こちらも、「楽天キャッシュチャージ」による出金を想定した計算結果になるため、楽天銀行を含む他の銀行など宛に振り込みを行う場合はプラス300円となります。
楽天ウォレットもイーサリアム板取引に対応しておらず、さらにイーサリアム送付手数料が0.01ETHと非常に高額なため、このような結果になってしまいました。
楽天カードや楽天証券、楽天銀行などを組み合わせることでポイントを沢山もらえる「楽天経済圏」へどっぷりと入り込んでしまっているそこのあなた、本当に楽天ウォレットの使用はお得ですか?この機会にじっくり、そして公平に、考えてみてください。
16位 CoinTrade・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「8150円」
CoinTrade | |
ETH取引所取引対応 | × |
取引手数料 | 約7% *26 |
ETH(ERC20)送付手数料 | 0.005 ETH |
送付数量最小制限 | なし |
日本円入金手数料 | 0 円 |
日本円出金手数料 | 550円 |
16位、そして本ランキングでの最下位となってしまったのは、、、ごめんなさい!CoinTradeです。ミュレーションの結果手数料はなんと8150円となりました。
CoinTradeはbitBank同様、セレスのグループ企業が運営しているサービスで、安心・安全でわかりやすいUIが特徴な優れなサービスであることには間違いありません。ですが、イーサリアム板取引には対応しておらず、スプレッドも約7%と高額です。おそらく単にNFTアーティスト向けの展開をされていないが故の結果ということでしょう。
ちなみに、CoinTradeはモッピー(同様にセレス運営)というポイントサイト経由で口座開設をすることで、10,000円分のポイントがもらえるキャンペーンをよく行っております。このポイントは、各大手銀行振込だけでなく、楽天ポイントやPayPayポイントなど、幅広いキャッシュレス口座への振り込みができるので、ほぼ実質現金として扱うことができます。
「がっつりイーサリアム取引を行うつもりはないけど、ちょっと仮想通貨を触ってみたい」という方や、「仮想通貨を学びながらノーリスクで小遣いを稼ぎたい」という方はぜひ活用してみてください!
まとめ
いかがでしたでしょうか?世の中にはたくさんの仮想通貨取引サービスがあふれていますが、用途に応じて最適なサービスは変わってきます。
今回はNFT向けの取引サービスという観点からイーサリアムの取引手数料、送付手数料をメインにスポットを当てて考察しましたが、より本格的に仮想通貨トレーディングを行いたい人、マイナー通貨を扱いたい人、など目的によりお勧めなサービスは異なります。
ぜひ、ご自身でも各サービスの利用規約や料金体系を確認し、自分自身にとってベストなサービスの選択をできるよう、取り組んでみてください!その際に、本記事が何らかのお手伝いとなることができれば、何よりの幸いでございます。
また、本情報は常に最新のものとは限らず、人的誤りがある可能性もございます。もし間違いや誤解を招きかねない情報を発見された場合は、コメントなどでお知らせいお願い致します。
お読みいただきありがとうございました!
ランキング&シミュレーション手数料まとめ:
- 1位 GMOコイン・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「-8円」
- 2位 Bitpoint Pro・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「0円」
- 3位 SBI VCトレード・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「145円」
- 4位 DMMビットコイン・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「600円」
- 5位 Bitflyer・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「2,448円」
- 6位 bitbank・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「2,754円」
- 7位 Coinbase Pro・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「3,122円」
- 8位 Huobi・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「3,210円」
- 9位 ディーカレット・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「3,270円」
- 10位 MetaMask直接購入(Transak)・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「3,440円」
- 11位 Liquid by Quoine・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「4,780円」
- 12位 Binance・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「5,440円」
- 13位 Coincheck・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「6,007円」
- 14位 LINE BITMAX・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「6,910円」
- 15位 Rakuten Wallet・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「7,200円」
- 16位 CoinTrade・・・0.1ETHシミュレーションでの手数料「8,150円」
*1:2022年1月上旬の概算平均値を参考に、1 ETH = 400,000円のレートとし、ERC20 Transferで必要となるガス代は0.002ETHとする
*2:一部サービスについては、キャッシュレスサービスへの振り込みを想定
*3:MetaMaskから各仮想通貨取引サービスへイーサの返送を行う場合に掛かるガス代については、サービス間で差が無いため計算から除外する
*4:取引所取引対応サービスについてはMakerでの取引を想定して計算をしております
*5:全額送付の場合最低数量制限なし
*6:全額送付の場合最低数量制限なし
*7:住信SBIネット銀行への出金の場合無料
*8:0.001ETHあたり6円
*9:全額送付の場合最低数量制限なし
*10:住信SBIネット銀行からの入金の場合無料
*11:三井住友銀行宛の出金かどうか、出金額が3万円未満かどうか、で変動
*12:3万円未満の場合は550円
*13:ネットワーク状況(及びGas Price)に応じて変動
*14:3万円未満の場合は110円
*15:記事執筆時時点で臨時手数料を導入
*16:3万円未満の場合は550円
*17:円建て決済の場合
*18:ネットワーク状況(及びGas Price)に応じて変動
*19:カード決済手数料に準ずる
*20:形式上「取引手数料」として示されておらず、スプレッドや独自レートを使用することで販売手数料を徴収
*21:ネットワーク状況(及びGas Price)に応じて変動
*22:形式上「取引手数料」として示されておらず、スプレッドや独自レートを使用することで手数料を徴収
*23:LINE Payへの振り込みの場合は110円
*24:形式上「取引手数料」として示されておらず、スプレッドや独自レートを使用することで手数料を徴収
*26:形式上「取引手数料」として示されておらず、スプレッドや独自レートを使用することで手数料を徴収